このモルジブの一番南のアトールで、毎日ライトレフトにブレイクする波を見せられ、乗り、楽しみ、極楽に来た様な気持ちになって何日か過ぎた。ボスのアミーンは船の調子が良くないのか様子を見る為にフィヨーレという港にアンカーリングして船を休ませた。その夜は風もなくとても蒸し暑く、ビールを飲んでもなかなか寝苦しかったが、よっぽど疲れていたのだろう、朝が来るまで起きる事はなかった。”ワー”、とか”スゲー”とか言っている声で起き、デッキに出て見ると、アウトリーフではライトに6フィート以上のサイズでパーフェクトにブレイクして行くのが判り、大波の好きなシークエンスサーフボードの蛸さんと朝の一番に入り、2発目にテイクオフしたのがこのショットだ。
とてつもない広い海の中で早朝にたった二人で一時を楽しんで、なんとも言えない幸福感覚を味わった波だった。